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雇用、営業、くらし守る政治へ…マサツグの奔走記

福島原発事故の収束を、脱原発へ、被災地復興は住民主体で、構造改革の押付けは許されない。政治のベクトルは常に「人間を幸福にする」ために…その想いで見て聞いて語っての走り書き

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熊本大地震視察 レポート その2

2017.12.10 09:29:00

★現地視察…案内:日本共産党前益城町議会議員 甲斐康之さん

1)旧益城町役場で甲斐元町議と合流し歩いて被災地を視察する。県道沿いから住宅地内、そして、秋津川沿いを経て、役場に戻るコースであった。

倒壊した建物はすでにほとんどが解体され更地となっていたが、それでも、傾いた住宅、倒壊したブロック塀の残骸など、そこかしこで被害の実態が見えた。

木山神宮は拝殿・神殿が倒壊、1階がなく屋根部分だけが残されていた。境内に災害復旧事業にかかる御奉賛(寄付金)のお願いが設けられていた。甲斐さんによれば、今回の大地震では被害のなかった地域もある。被害のあった方は生活が一変し、多くの住民は将来の生活再建の目途が立っていない。甲斐さんからは、当該地区は土地区画整理事業が計画され、同時に、県道4車線化事業が進められようとしている。その背景に県による「創造的復興」の名のもとでの、熊本空港の「アジアのゲートウェー」構想があると指摘する。

2)地震直後の様子について

甲斐さん自身も地震を体験した一人でありお話では、414日前震、16日本震では、突き上げるような突然の衝撃と、大きな揺れが数分間続いた。住民は着の身着のまま家を飛び出し、近くのグラウンドや学校、役場駐車場、空地などに避難し、一夜中続く余震におびえながら不安な一夜を避難所や車中で過ごした、と当時の状況を語ってくれました。

3)益城町の地盤の特長について

町の中心部に3本の活断層が走っていて、本震で断層に近い地区で多くの家屋が倒壊した。役場の方から歩くと全体に南方向の下り傾斜地域であった。従って、宅地の多くは盛り土されていて擁壁の崩壊、亀裂があった。説明では、益城町全体が1m程の地盤沈下が起きた。案内された杉堂地区は特に盛り土の破損が著しく、道路も崩壊し、住宅の大規模破損は90%を超えているとのこと。

4)避難所の問題点について

最大避難所の総合体育館は、メインアリーナの天井が崩落して避難者は会議室や通路、ロビーにあふれた。甲斐さんも通路に寝たとのことでした。

5)避難生活について

〇応急仮設住宅18ヶ所、1562戸に約4000人。構造はプレファブ(東北の再利用多し)県が建設し自治体が管理。部屋が狭い。同一仮設団地に知り合いが多くコニュニティは取りやすい。

〇みなし仮設住宅…賃貸アパートなどに仮住まい。熊本市などに1300世帯、約3500人。孤立感が強く、持病を抱えた人や障害者など、孤独死が発生。

〇在宅避難…修理費がかさみ公費解体予定で自宅に住んでいる世帯もある。余震に動揺し不眠症に。一部損壊には支援がない。

6)当面する問題

〇多くの世帯が経済的理由で住宅再建が難しい。特に年金世帯の多くは生活が精一杯で自宅再建の余裕はない。

仮設入居は1年間延長が認められた。災害公営住宅建設が遅れている。建設用地取得が難航している。

〇医療費の免除措置の継続が希望されている。

7)堂園地区横ずれ断層現場視察

断層を観ることができるという堂園地区へ行く。田んぼの畔が横方向に目視で2mほどずれた横断層を観察できた。この断層は保存するらしく、重機が入り造成中であった。阪神淡路大地震では淡路島の北淡地区で縦断層が保存されている。断層箇所を建屋で覆いメモリアル施設として大勢の見学者が訪れていた。堂園ではどう保存するのであろうか。

8)テクノ仮設住宅団地視察

テクノパークという先端産業を誘致する基地的なエリアの空き地に、仮設住宅、団地が建設されていた。すべてプレファブ。同敷地内に、復興1千万円住宅のモデルハウスがあった。偶然、自治会長さんにお会いしたが、被災者生活支援法の最大300万円補助では到底買うことはできない、と厳しい口調であった。すでに日も暮れかかっていた。そこに臨時のスクールバスが到着、子どもたちがぞろぞろと下りてきた。避難してきた小学生がバスで学校へと通っている。この子らが小学生時代をこの仮設住宅団地で終えることにならぬよう、生活再建が進むよう祈りつつ熊本市内へ。

                                以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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