今展覧会は、東京都美術館がリニューアルオープンを機に
昨年11月に行われた公開プレゼンテーション審査の結果、
記念すべき第1回展参加11グループの1つとして「工房集」が選抜されたものです。
この企画は、障害のある方を対象にしたものではなく一般に広く公募されました。
会場は、当初募集要綱などで想定されていたギャラリーではなく、
この展覧会コンセプトや内容から、
はるかに規模の大きい企画展示室を東京都美術館に提案いただきました。
企画展示室は、面積が760㎡、天井高が4.8m、そして壁面の長さは計271mにも及びます。
そのスペースに、
みぬま福祉会全体から集めたメンバー118名の膨大な数の作品で展示します。
様々な場から生まれた、そしてセレクトされた作品を集める展覧会とは違って、
みぬま福祉会という一つの場から生まれる作品が並ぶ展覧会です。
この人数・規模で表現活動に取り組んでいるところは他にはなかなかありません。
さらに、平面や立体。絵画、書、織、木工、ステンドグラス。
作品かどうかわからない日常の行為から生まれたものまで、多種多様な表現方法です。
なぜ、こんなモノが生まれてくるのか?
なぜ、こんなたくさんのメンバーが取り組んでいるのか?
多種多様が一つの場から生まれる意味。
その背景には、みぬま福祉会が大事にしている理念があります。
表現活動の裏側には、リアルな福祉の実践の上に成り立っている日常があります。
作品を観てもらうだけ、作品発表の場ということだけにとどまらず、
福祉という枠を超えて多くの人が共有・共感できるもの、
メンバーや職員、家族側だけが幸せというだけではなく、
それが社会的にも意味があるということを目指します。
周りの人の意識や価値観まで変えていく。
障害のある仲間が社会を変えていく。
枠組みを超え、新しいつながりをつくっていく。
ずっと「できない」とされてきたメンバーが生み出すもの、そこには大きな可能性があります。
工房集作品展「生きるための表現」
● 開催期間 2012年9月9日(日)~9月16日(日) 期間中は休館日なし
● 会場 東京都美術館 公募展示室1F4棟
● 開催時間 9:30-17:30 最終日は13:30まで
● 観覧料 無料
● イベント
①ギャラリートーク「障害のある人の表現活動の魅力」
日時:9月9日(日)14:00-15:00
内容:ディレクター・中津川浩章氏 ゲスト・東ちづる氏(予定)
会場:展示会場内(東京都美術館公募展示室1F4棟)
参加費:無料
②来場者投票「自分が気に入った作家は誰ですか?」
日時:期間中
内容:ご来場してくださった方に投票していただき、
一位となった作家は工房集で個展を行います。
● 主催
東京都美術館「都美セレクション グループ展公募」
社会福祉法人みぬま福祉会 川口太陽の家「工房集」
(以上、工房集HPより転載)