県病院局へ38400筆の署名を提出する患者家族の皆さん
県立小児医療センターのさいたま新都心への移転にかかわる土地購入費等を含む予算が、26日の本会議で採決されるのを目前にして、今日、現地での存続を求める家族の会と、同じく周辺自治体で存続を求めている会の皆さん方が県庁を訪れ、この間に集まった署名38,400筆を県病院局担当者へ提出しました。
ずっしりと重い署名用紙には、難病を抱えた我が子の命を守って欲しい、救急の受入れ先を無くさないで・・・などの強い願いが込められています。県当局との懇談では、当事者の患者家族に知らされぬまま、移転による新病院建設を進めようとしている、一体どのような病院をつくるつもりか、疑問・質問が相次ぎました。
18歳以上の子はどうなる、赤ちゃんに会えないの、日赤やエントランスなどと同じ空間では感染症が怖い、地下駐車場からEVでは車イスは2台しか入れない、13階建で避難経路はどうなる・・などなどの質問に、県当局は、予算が決まってからスタートです。設計を進める中で。医療整備の方は担当が違うので・・・など、具体的な回答はなく、すべてこれからとの説明です。難病のお子さんを連れて参加したお母さんからは、この子はよくけいれんを起こします。移転してしまったらどこへ連れて行ったらいいのですか?との悲痛な訴えに対しては、保健医療部と調整していきます。個別案件にはお答えできません。の返答でした。
参加した誰もが納得できるものではありません。初めて参加したという父親は、移転のことはテレビで知った。当事者でさえ今聞いた話しだ。県から患者一人一人に説明あったのか。と、広報への疑問も出されました。また、新都心の渋滞調査について問われ、調査はこれから、2年前の国土交通省の調査データはある、との回答。知事の一部機能の移転発言については、外来患者に説明していく、との回答に、10分間の診察時間でできるはずはない、と、家族の方からは厳しい指摘です。1時間弱、質疑をすればするほど、機能の一部存続でも新病院建設でも、何も決まっていないことが鮮明になるばかりでしたが、県当局は、患者の皆さんとの意見交換は今後やっていきます、と意思表示しました。
会場には多数のマスコミも取材に入り、記者からは今日の感想など、患者家族への質問も出されましたが、家族からは、この間のマスコミ報道に感謝の言葉と、これからも伝えて下さいとのお願いが発言されました。
立ち会った党県議団からは、冒頭、柳下県議が議会での質疑に触れた挨拶をし、私は、この一瞬一瞬の命を繋いでいるのがセンターであり、38400筆にその想いが込められてる、命のかかった問題です。と結びました。
新病院構想の中身、残す機能とは、患者の願いに応えれる形とは・・・今後、県当局との懇談を続ける中で明確にすべきことが鮮明になってきました。勿論、センターは現地に存続させ、新都心には総合周産期母子医療センターを県の支援で整備する・・・これが最良と私は考えます・・・。
明日の予算特別委員会で柳下県議が再びこの移転問題を取上げる予定です。
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