東京都美術館で開催中のマウリッツハイス美術館展(8月2日)
待ちに待ったフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」に会いに行ってきました。6月30日より開催されている「マウリッツハイス美術館展」は、「オランダ・絵画の宝石箱」と称えられる同美術館が、ヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」をはじめとする世界的な名画を、東京都美術館のリニューアル記念展覧会に特別に出品し開催されているものです。
昨日でようやく大事な党の仕事がひと段落したので早速飛んでいきました。先日観てきたという知人は2時間待ちだったそうで、覚悟はしていきましたが20分ほど並んで入場できました。地下から1,2階と上がりながらの鑑賞コースです。お目当ての少女は1階ですがそこは長蛇の列です。少しずつ近づいていくのですが、「さあいよいよホンモノのフェルメールに会える・・・」胸が高鳴ります。作品としては、フェルメールの「ディアナとニンフたち」、フランス・ハルス「笑う少年」、レンブラントの「自画像」など、17世紀オランダ・フランドル絵画を代表する作家の至宝の数々が展示されているのですが、「真珠の耳飾りの少女」は別格ですね。
1665年頃の作、約350年前の作品ですが、生き生きと輝いていて深い瞳に吸い込まれるようです。マウリッツハイス美術館では、「ガール(少女)」の愛称で呼ばれる彼女の正体は謎で、想像の人物、「トローニー」とされています。ウルトラマリンブルーのターバン、耳飾りの真珠は直径3センチを超す大きさ、わずかに開いた艶やかな口元は何を語りかけているのか・・・。勿論、「光の画家」フェルメール。影に隠れるはずのターバンのすそをあえて明るく浮き上がらせる演出も・・・。魅力に溢れています。
無料のミニパンフには、マウリッツハイス美術館館長エミリー・ゴーデンガーさんのごあいさつとともに、作家・有吉玉青さんのことばも掲載されています。紹介します。
そのまなざしは、まるで
自分の心の奥底まで届くかのようだ。
忘れたことにしていたこと、
思い出してはいけないこと、
さらには自分でも意識できない
深層心理にまで届くほど鋭く強く、そして冷たい。
冷やかに、こんなこと、したでしょ、
こんなこと、あったでしょ、
ほんとうは、こう思っているんでしょ、知ってるのよ、と
言われているようで、こわい。
フェルメールでも一、二を争うほど人気のある絵だ。
人々は、なかなかその絵の前を動かない。
あるいは、まなざしに射すくめられて、
動けないのだ。
有吉玉青著「恋するフェルメール37作品への旅」(講談社文庫)から
ゆっくりと観ていたいのに、「立ち止まらず進んでください!・・・」と、係員の声がそれを許しません。会期は9月17日まで、もう一度会いたい絵です。
こんな形での充電の機会なら大歓迎。とても元気が出てきました。
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8月は平和月間ですね
土屋 2012/08/03(Fri)21:20:23 編集