飯能市役所の入り口脇にある木造仮設住宅 左から新井巧市議、柳下、村岡
党県議団は昨年、埼玉県飯能市が木造仮設住宅に着手しているとの情報を得ていたもののなかなか視察に行けませんでした。先月、岩手県住田町の木造仮設住宅の取組みを視察したことから、何としても埼玉県内での取組みを調査しなければと、今日、飯能市議団の協力を得て視察することができました。
モデル住宅は飯能市役所の入り口脇にありました。来訪者の誰の目にも入るように展示されています。
市役所からは市民生活部の町田農林課長さんにご説明いただきました。地場の西川材(ヒノキや杉)を使用し、在来構法と校倉構法の2タイプ、それぞれに寒冷地仕様があり計4タイプが準備されています。1戸の延べ床は約30㎡で、間取りは6帖、4,5帖、キッチンの3Kです。内装は杉板のムク材です。一歩足を踏み入れただけで、プレファブの仮設住宅との居住性の違いを感じさせられます。木の香りが良く温かみがあって癒される住宅です。
これで設備費込みの寒冷地仕様(厚い断熱材やペアガラス使用)で建設費は448万円、これは1棟のみの建設単価なので、何棟も建てる場合は相当のコストダウンが図れるとのことです。岩手県で聞いたプレファブの550万円と比較しても、木造仮設住宅の可能性は十分にあります。町田課長からは、設計仕様をデータとして提供することで、全国どこでもその地域の材料を使ってプレカットすれば簡単につくれる。埼玉は埼玉県産材、特に西川材を使ってもらえばありがたい、とのお話しでした。
さらに驚いたことに、飯能市での木造応急仮設住宅の取組みは、市長の指示で平成22年6月から、昨年の東日本大震災の起こる前からすでに準備してきたことです。勿論、地域の木材業協会や建設業協会等の協力があったことは言うまでも有りません。
埼玉県はこうした自治体の取組みを全面的にバックアップすべきです。県産材による地産地消で産業振興・雇用創出となり、予想される大災害に備える上からもその必要性を痛感しました。
まずは県庁内に県産材を使った木造仮設住宅を建て、県民に体験してもらうことから始めたらどうか・・・これは私の提案ですが。PR